会長挨拶 
第30回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会を開催するにあたって

 このたび、第30回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会を、2021年3月19日(金)から20日(土)の2日間、京都市勧業館「みやこめっせ」において開催させていただくことになりました。新型コロナウィルス(COVID-19)が鎮静化し、本会の開催が無事行われることを祈念しながら慎重にプログラムの作成を進めてまいりました。
 学術集会のテーマは、「呼吸管理35年の歴史と呼吸ケアへの新展開」といたしました。在宅酸素療法が健康保険適応となったのは1985年です。以後、35年間、在宅呼吸管理には気管切開下人工呼吸(TPPV)、非侵襲的陽圧換気(NPPV, ASV)、持続陽圧(CPAP)療法などが次々と導入されました。本学会の責務は、急性呼吸不全、慢性呼吸不全増悪などの入院管理を必要とされる血液ガス異常を呈した全身病態の管理を院内のみならず在宅まで一貫した治療・管理を行うことであると思います。このような入院から外来、在宅、急性から慢性呼吸不全患者の一貫した管理は医学の発展と多様性からメディカルスタッフが一体となったケアが必要となり、本学会の存在意義と必要性を高めていると思います。医学領域の新しい考え方、新技術の開発と導入は必要欠くべからざるものですが、時には新しいものを導入しただけで事が済んだような気になり、その方法が果たして実際に役立っているのかの実証が欠ける場合が多々見られるかと思います。また、それぞれの領域が専門的になるが故に、他の領域の進歩が理解しにくい状況も生じます。今回の学会では基本に立ち返り、呼吸管理、呼吸リハビリテーションがどのような歴史の中から現在の形になり、さらに、新しい呼吸ケア・リハビリテーションに展開すべきなのかを考える学会になればよいかと思い、プログラム編成に努力しました。例えば、呼吸リハビリテーションにおいてもエビデンスの構築が行われていますが,さらに学問的に発展させていくためには他の疾患別リハ分野での現状を理解しておく必要もあるかと思い、「脳血管、運動器、呼吸器、心臓、がんリハビテーションのエビデンスの現状と今後の課題-学術活動の重要性を再考する」という特別企画を多くの方々の協力を得て作成しました。また、昨年学会員の皆様方にお答えいただいたアンケート結果も含めて「メディカルスタッフの呼吸ケアのキャリアアップの現状と展望」という企画も考えています。私は大学卒業後、故佐川弥之助先生の臨床肺生理学教室に入局し、本邦の呼吸管理に初めて睡眠呼吸障害の概念と管理の実践を導入された大井元晴先生のご教示を受け、京都大学結核胸部疾患研究所、胸部疾患研究所、大阪北野病院、京大病院理学療法部、呼吸器内科、呼吸管理睡眠制御学と昼夜を問わない24時間の呼吸管理を目指して努力して来ました。今後の呼吸ケアへの新展開にも健常な睡眠の元でのリハビリテーションの考え方は重要と思います。また、呼吸ケアには学術だけでなく、心も必要です。このような事を考え、本会の準備をしているまさにその時にCOVID-19 の襲来を迎えることになりました。応募された演題の中にはCOVID-19関連の演題も多く見られ、学会員の懸命の医療活動の中での演題応募、心より感謝申し上げます。
 故久野健志先生が大会長をなされてから23年ぶりに京都が学会場となりました。会員皆様の安全第一を心がけながら、現地においてもオンライン下でも参加可能なハイブリッド形式での開催準備を進めております。COVID-19への対応が長期化する中、第一線で奮闘されている皆様におかれましては、大変な日々をお過ごしのことと存じますが、事務局一同、全力で運営にあたっていく所存ですので、一人でも多くの方にご参加いただければ幸いです。



事務局 :京都大学大学院医学研究科呼吸管理睡眠制御学講座 
事務局長:半田 知宏(京都大学大学院医学研究科呼吸不全先進医療講座 特定准教授)
事務局員:村瀬 公彦(京都大学大学院医学研究科呼吸管理睡眠制御学講座 特定助教)
     佐藤  晋(京都大学医学部附属病院リハビリテーション科 病院講師)


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